庭のムシ㉓

5mmくらいの大きさで、淡い色をしている上に、小さすぎて写真に撮るのが難しかったムシ。
車の窓ガラスの上をとことこ歩いている、はかない姿が印象的でした。
なんだろうと思って、いろいろ調べてみたらようやく分かりました。
「アワダチソウグンバイ」というセイタカアワダチソウを吸汁するカメムシ目カメムシ亜目グンバイムシ科に属する昆虫。
セイタカアワダチソウにつくということは・・。
北米原産の外来種とのこと。
外来種、いろいろいますね。こんなはかなげで小さなムシも外来種だとは。
でも、小さくて、世代交代が早いからこそ、元居た場所とは違うところでも適応し、数を増やしていくことができるのでしょう。
セイタカアワダチソウも北米原産のキク科の植物なので、同時期に日本に入ってきたのでしょうか。
ちょうど今の時期(秋)に勢いよく伸びているセイタカアワダチソウ。空き地や川辺など容易に観察することができます。
セイタカアワダチソウの茎からは「シス・デヒドロマトリカリア・エステル」とう物質が出るそうで、それによって、あるいは、その背丈の高さゆえに、他の植物が生えにくくなってしまいます。セイタカアワダチソウの周辺では、いろいろな植物が数を減らしているのですが、私が気になるのはススキです。
昔に比べるとススキを見る機会がぐんと減りました。
でも、セイタカアワダチソウ自体も、自家中毒で勢いが衰えていることがあるようです。そしてそれは、年々変化している気がする。しばらくセイタカアワダチソウが勢いを増したらススキが減少し、ススキが増えてきたら、セイタカアワダチソウが減っている印象があります。
今年は、セイタカアワダチソウが多い。
この時期はススキがきれいな時期です。でも、ススキが生えるようなところはセイタカアワダチソウが群生している。セイタカアワダチソウに押されながらも、ススキも負けていません。
秋の涼しい風に吹かれるススキには情趣がありますが、セイタカアワダチソウに、私は情趣を感じることができません。でも、もともとは観賞用として日本に入ってきたセイタカアワダチソウ。切り花として売られていることもあるらしい。
外来種で困った存在でしょうが、セイタカアワダチソウは役に立つ一面もあります。入浴剤を作ることができるのです。それを使うと肌もすべすべになり、下水もきれいになるとのこと。
市販品も売られています。
花が咲く前のセイタカアワダチソウを乾燥させて作る入浴剤。花が咲かないと、あまり気にしてみることがないので、気づいたときにはすっかり花が咲いてしまって、いつも作る機会を逃してしまいます。
今年ももう、花の時期になってしまいました。来年こそはちゃんと覚えておいて、入浴剤を作ってみたいものです。