ホシホウジャク


庭のムシ64

庭のレウコフィルムの蜜をホバリングしながら吸っていたムシ。

ホシホウジャク。

まるでハチドリのようにホバリングする姿が印象的なスズメガの一種です。昼間に活動する珍しいガでもあります。レウコフィルムの蜜がお気に入りのようで、この日は4匹ほどが蜜を吸いに来ていました。

ホバリングするため翅を動かす速度も速く、写真を撮るのは非常に難しいムシです。これだけ素早く動いている上にクマバチ程の大きさがあるホシホウジャク。それにもかかわらず、その羽音が静かなのが不思議。クマバチは少し離れたところを飛んでいても、大きな羽音ですぐにそれと知れますが、ホシホウジャクは近くにいても姿を見なければその存在に気づきにくいムシです。

羽音が大きいムシと違い、ホシホウジャクの羽ばたきは空気抵抗を最小限に抑えるように進化しているそう。また、その翅自体も柔軟で、空気を滑ら禍に切る形状をしています。昼間に活動することを選んだから、捕食者に気づかれにくいように音を立てないように進化したのでしょう。でも、昼間に活動するムシでも羽音が大きいものがいることを思うと、ずいぶん慎重なムシなのかもしれませんね。

ホシホウジャクは長い口吻を持ち、これを使って花の奥深くから蜜を吸い取ります。その際に付いた花粉は別の花に運ばれることによって、植物の受粉に貢献しています。ホシホウジャクの好みの花は、赤や紫が多く、我が家のレウコフィルムも好みの色合いなのでしょう。しばらく忙しく蜜を吸っていましたが、長居はせず、また違うところへ飛んでいきました。

やっぱり慎重なムシなのかな。

ムシが活発に活動する季節も終わりに近づいています。

夕立が降ると、虹に出会う回数も増えてきました。この日は二連の虹をみることができました。