縞模様のショウリョウバッタ


庭のムシ60

メスの背中にオスが乗っている姿が印象的なオンブバッタ。そのオンブバッタに姿が似ているため、馴染みのあるバッタの一つであるショウリョウバッタ。大きさは全然違いますが、長いこと同じ種類のバッタだと思っていました。今思うと全然ちがいますね。知っていると知らないとの、世界の見え方の違いを実感します。

バッタの多くは見かけたときにすぐに逃げてしまいますが、ショウリョウバッタはじっとしていることが多いため、その姿をしっかりと眺めることができます。

ショウリョウバッタのオスは約5センチ。メスは約9センチで、日本で最大のバッタです。オンブバッタと違い、飛ぶことのできるショウリョウバッタ。オスは飛ぶときに音を立てるためチキチキバッタと呼ばれることもあります。10メートルほど飛ぶことができるそう。

そのショウリョウバッタは緑色一色か褐色型であることが多いのですが、今回見かけた個体は縞模様でした。大きいのでメスだと思います。

ほれぼれする体のつくりをしていますね。模様もかっこいい。

以前、産卵中のショウリョウバッタに遭遇したことがあります。

夕方庭の草取りをしていてふと視線をあげると、産卵管を土に差し込んだショウリョウバッタがいました。苦しそうに力を込め、踏ん張るように体を揺らしていたメス。産むって大変な作業なんだよね、とかつての自分の出産を思い出し、頑張れと言いたくなりました。近づいてもまったく動くことなく、ひたすら力を込めていました。産卵は命がけですね。天敵に狙われないよう、夕暮れに合わせて産卵していたのかもしれません。あのバッタの子どもの子どものそのまた子ども…が、もしかしたらこの個体かもしれないですね。