庭のムシ㊱

ムシに出会う機会が減る、1月に出会ったヒメバチと思われる個体。
膜翅目ヒメバチ科に属するハチは節足動物の中でも最大級の種多様性がある分類群らしく、このヒメバチが何ヒメバチかは、素人目には判定することができませんでした。
この個体は触覚の一部と足の一部が白く、イヨヒメバチかシロモンヒラタヒメバチかな、と思ったのですが、お尻の針がやや長いので微妙に違うよう。
ヒメバチの針は産卵管として発達しており、メスのみに存在します。卵を産むために寄主の昆虫に針を刺して寄生するため、メスの生殖器として機能しています。自己防衛に使うこともあるようですが、基本的に人は刺さないようです。この個体はそもそも元気がなかったので、危険な様子はありませんでした。
ヒメバチは寄生蜂の仲間で、寄主となる昆虫はノミ目とネジレバネ目を除く完全変態群の昆虫の卵から蛹に寄生します。他の昆虫の数をコントロールする役割を担っており、害虫を駆除するための重要な天敵として働くようで、どこにでも生息できる身近なムシです。
この個体はほとんど動かなかったのですが、しばらくするとどこかへ行ってしまってました。越冬する場所を探してたまたま飛んできていたのでしょうか。
遭遇する機会も多いのでしょうが、目立たない見た目をしているので、これまであまり気にしたことがありませんでした。ヒメバチには未知の種がまだ多く存在しているようなので、見つけたら写真に収めるようにしよう。
