庭のムシ㉚

庭仕事をしていると、ささっと視界を横切っていくムシが何かといます。たいていが目立たない色をしているため、何のムシか確認できぬまま終わることが多いです。
そんなムシたちは、写真を撮ろうとしてスマホを出すために視線を外すと、もうどこに行ってしまったのか分からなくなってしまいます。
クモもその一種。巣を作る造網性のクモは、じっとしているので見つけやすいムシです。
けれど、移動する徘徊性のクモは地面の色と区別しにくい色をしています。写真のクモも、石や土の色と同化していてパッとは見分けることができません。そして、とにかく素早い。
家の中にいる徘徊性のクモのハエトリグモやアシダカグモなどに比べると、かなりのスピードで移動できるようです。素早くないとハチや鳥、ヤモリやカナヘビなどの天敵に狙われたり、獲物を捕まえられなかったりするのでしょう。
徘徊性のクモは、日本にいる1000種類のクモのうち400種類ほど。形が特徴的なクモは何となく見分けることが出来ますが、そうじゃないクモは見分けるのは難しいですね。
これも何クモなのでしょうか?
形はハエトリグモに似ていますが、動き方が全然違うのでハエトリグモではなさそうです。あるいは、ハエトリグモの一種でしょうか。
あれこれ調べてみた結果、クサグモかもしれないという結論に至りました。判別するのは難しいですね。
このクモは小葱を植えているあたりでよく見かけます。小葱に寄って来るムシを捕食しているのでしょうか。
だとすると、小葱を好むハモグリバエやネギコガを狙っているのでしょうか。もしくは、それらに寄生するヒメコバチやハモグリバエを狙っているのか。
おそらく後者のようです。
こんな風に見ていくと、身近なところで確実に食物連鎖が起こっているのが知れて興味深いですね。
