腰痛になった。
金曜の夕方に微かな下腹部痛を感じてから、少しずつ腰が痛くなっていった。
月曜にはゆっくりしか歩けないほど痛むようになる。
痛みの原因が分からず、とりあえずペインクリニックに行き、腰に注射を打ってもらったが全くよくならない。
腹痛があり2か月生理が来てない(更年期がはじまりつつあるのだろう)ことを伝えると、「婦人科へ行く方がいい」と言われた。
翌日、寝ていても動いても激痛がするようになったため、婦人科へ行く。しかし、「特に問題はない。整形外科へ行く方がいい」と言われたため、その足で整形外科へ向かった。
整形外科では「何も異常はない。ただ、ガスが溜まっているから消化器内科へ行く方がいい」と言われてしまう。
また、別の病院かと思うと、病院代のことが頭をよぎったが、翌々日に消化器内科を受診する。
ここまでの経緯を伝え、漢方薬とガスコンを二週間分処方してもらうこととなった。
結局、腰痛の原因は分からずじまいだ。
痛み止めと漢方を飲みながら様子を見ている。
水生大海『メゾン美甘食堂』を読み終えた。
身体が思うように動かない数日を過ごしたからか、身体を大切にする食事が心にしみた。
こんな食堂付きの住宅に住めたら、さぞかし幸せだろう。
身体は食べるものでできている。だから普段の食事には気をつけているけれど、結局“身体にいいものは美味しい”という当たり前の事実に、この物語はそっと光を当ててくれる。
美甘食堂の温かさは、 安心できる場所で、安心して食べられるものを口にする という体験にある。
一方で、この物語には都会で生きることの大変さも詰まっていた。
都市は人が多い。それも知らない人ばかりだ。 匿名性が高まるから、誰が何をするかわからないという不安が増える。
- 道で自分の名前を呼ばれると、「覚えられたかもしれない」と身構える
- 飲み物や食べ物を人の手が届く場所に置くのが怖い
- 自宅のエレベーターで男性と乗り合わせるだけで、住所を特定される可能性がある
- 手紙を捨てるときも、住所が漏れないよう細心の注意が必要
田舎に住む私は少し驚いてしまったが、こうした“自衛の感覚”は、決して大げさではないのだろう。 都市では、多くの人が無意識に抱えている緊張感。
人が怖いと思ってしまうのは、弱さではなく、 自分の生活圏を守るための感覚の鋭さだ。
「都市が生まれたから推理小説が誕生した」という説がある。 確かに、都市の匿名性は“誰が犯人かわからない”という状況を自然に生み出す。
- 見知らぬ他者に囲まれる
- 知り合いに見られていないと感じると、傍若無人な行動をする人がいる
- 犯罪が増え、社会が“謎を解く物語”を必要とする
都市の不安と推理小説の誕生は、深いところでつながっている。
都市で生きることは、便利であるが一方で常に気を張り続ける必要を強いられるものだ。 だからこそ、安心して呼吸できる場所や、身体が喜ぶ食事が、こんなにも大切に感じられるのだろう。
緊張と弛緩。そのバランスの中で何とか日々は続いている。
