容易に飼育できるのに、その詳細は知られていない


今年の夏、久しぶりに飼育し繁殖したカブトムシの幼虫たちは、それぞれすくすく大きくなっている。

寒くなってからは、食欲が旺盛ではなくなり、じっとしているように見える幼虫たち。生まれた時期がまちまちだからか、だいたい同じ容器に入れ、同じエサを食べている幼虫たちの大きさにはずいぶんと差がある。

びっくりするほど大きのもいるが、小さいままあまり成長していないように見える個体もいる。このまま小さいと冬を越せるのだろうかと考えていたとき、この本に出合った。

おススメ対象 小学生~大人

今年の夏、カブトムシを飼育始めたとき、疑問に思っていたことがあった。それは、「どうして日本人はこんなにカブトムシが好きなのだろう?」ということだ。もちろん、ムシ嫌いな人もたくさんいるだろうが、カブトムシはずっと人気のあるムシだろうと思う。

その証拠に、夏になると色んなところで虫網、虫かご、カブトムシゼリー、カブトムシの土が売り出されるのを見かける。全部を取り扱っていなくとも、大抵のお店に、カブトムシ関連グッズが置いてあるのだ。当たり前すぎて、深く考えたことはなかったが、これって不思議な光景なのではないの?

こんな国、ほかにあるのだろうか?そう思って、「日本人とカブトムシ」のようなことを研究した本がないか探してみたが、ピンとくるものに出会えなかった。ネットも検索してみたけれど、納得のいく情報はなかった。同じように疑問に思っている人をちらほら見つけただけだ。

再び疑問が沸き上がる。

「なぜ、こんなにもカブトムシグッズが売り出されるのに、カブトムシに関する文献が少ないのか?」

飼育の仕方は山ほど情報があるが、それ以外の情報はほとんどない。

日本におけるカブトムシの歴史、興味ありませんか?

そう思っていたら、この本の中にいくつかヒントとなる情報があった。

知らないことがたくさんあって、その事実に驚かされた。

カブトムシ好き、いや虫好き、あるいは生き物好きな人は絶対面白いはず。おススメです。