庭のムシ56

地面の色と同系色なので、庭では目立つことがないコオロギ。
今回出会ったのは、恐らくツヅレサセコオロギだと思います。漢字では綴れ刺せ蟋蟀。昔はこのコオロギの鳴き声を「肩刺せ綴れ刺せ」と聞きなし、衣類の手入れをしていたからこの名前がついたとか。季節の移り変わりを音で教えてくれる存在なのでしょうね。
ツヅレサセコオロギは縄張り意識が強く、オス同士は激しく闘うこともあります。雑食性で野菜くずや昆虫の死骸などを食べるため畑で見かけることが多いコオロギです。この個体も畑で小葱を採集しているときに出会いました。移動するスピードが速いうえに、周りに溶け込む体色なので、写真を撮るのが難しい。地味な色合いなのに、写真を眺めていると目がチカチカしてきます。
コオロギを見かけると、夏も終わりに近づいたなと思います。でも、この個体を見かけてからも暑さはなかなか和らぐ気配はありません。年々、秋が短くなっているからか、コオロギを見かける機会も減っている気がします。
