シオカラトンボ


庭のムシ②

小学生のころ学校の宿題で赤トンボ(アキアカネ)の絵を描いたのを覚えています。夏になるとどこからともなくやってきてあちこちを飛び回る赤トンボたち。正式名称はアキアカネですが、童謡「赤とんぼ」を聴いたことがある人にとって一番なじみ深いトンボではないでしょうか。

赤トンボは集団で飛び交っている印象があります。かつて聴いた童謡を思い出すからか、夕日に照らされた田んぼの上、道の上、畦の上を無数のトンボたちが飛び交っている姿は郷愁を呼び覚まします。

集団で飛ぶ赤トンボたちと違って、シオカラトンボは単体で飛ぶ姿しか見たことがありません。

このシオカラトンボ、水色に見えますよね。でも、これ、羽化して成熟したオスが黒化して白い粉でおおわれている状態なのです。

だから、個体によっては黒い部分と水色の部分の配分が違ったりするのでしょうか。オスを見つけたら、すぐにシオカラトンボだと判る色合いですが、メスは素人には判別が難しいトンボでもあります。

でも、トンボに詳しい人ならすぐに判るものなのかもしれませんね。

日本には約200種類のトンボがいるそうですが、そのトンボの姿を見るのも年々少なくなってきている印象があります。

トンボの幼虫ヤゴが育つための田んぼの減少。田んぼがあっても水抜きされるとヤゴが死んでしまうなどの原因があるそうです。トンボを見たことがあっても、ヤゴを見たことがある人は少ないはず。ヤゴは飛ぶトンボと違い、注意して探さなければ出会う機会がないものだからでしょう。

そのヤゴ、成虫と違って飼育することが可能です。

水槽とフィルター、水(水道水)、枝(羽化用)、砂利(目の細かいもの)、えさ(大型のヤゴならオタマジャクシやメダカ、小型ならボウフラや赤ムシ、いずれも生きたままの状態)

があれば、羽化まで飼育可能。生餌の用意が少し大変そうですね。

水抜きされる田んぼなどで、ヤゴを見つけたときは飼育してみるのもいいのかもしれません。