カマキリ


庭のムシ④

カマキリは「気が付くとそこにいるムシ」だという印象があります。

大抵葉っぱの陰に潜んで獲物を待ってじっとしているためか、動いていても、葉の揺れ動く動きのようにユラユラと動くため目立たないからか、カマキリに出会ったときは「いたんだ!ごめんね!すごいね!」と思わず口にしたくなる相手です。

今日出会ったカマキリはちょっと細身の個体でした。弱々しい感じもしたので、まだ幼虫なのかもしれません。近づいてもじっと佇んだままでした。

片方の複眼は緑色でしたが、もう片方は茶色っぽく見えます。

出会ったのが夕方だったので、夜の活動に備えて複眼の奥の色素細胞が表面に集まってきている途中だったのかもしれません。

昼も夜も活動するムシなので、自動販売機にとまっている姿を見かけることもあります。

カマキリにはかっ色型もいますが、我が家の庭では緑色型のカマキリを見かけることが多いです。葉っぱの植物が多いからかな。

かつて、きれいなままの抜け殻を見つけたことがあります。あれから一度も見たことがないので、写真を撮っておけばよかったと悔やまれる思い出です。当たり前なのですが、抜け殻もきちんとカマキリの形をしているのに感動しました。

成虫と幼虫が同じ形をしているからか、春先にであう幼虫はとても可愛いと感じるムシでもあります。

冬の間に卵のうを採取しておけば、そのふ化の様子を気軽に観察できるのも、カマキリの魅力の一つではないでしょうか。

カマキリの卵のうはその種類が違えば形も違うので、複数種類集めてみるのも楽しいでしょうね。

採取してきた卵のうは外に置いておくのも忘れずに。じゃないと、部屋中幼虫だらけになります。そうなると、カマキリ側も人間側も大変です。温かい場所においておくと、早めにふ化してしまう心配もあります。

卵のうからのふ化は、糸でぶら下がりながら立て続けに脱皮していきます。たくさん生まれてくる幼虫たち。その様子は神秘的です。(嫌いな人はものすごく気持ち悪いらしいですが)

カマキリは世界におそよ2400種いるそうです。そのうち日本には13種がいるそうですが、接する機会が多いのは、オオカマキリ、チョウセンカマキリ、コカマキリ、ハラビロカマキリです。

ハラビロカマキリはハリガネムシの宿主になるイメージがあるので、ふくよかな腹部を見るとハリガネムシの存在を想像してしまいます。

頼りなく思えるほどに細長い足に比べてたくましいカマを持つカマキリ。今年の冬は卵のうを探してみようかな。